制作をする上で知っておきたい法律はいくつかあります。
法律は内容が変わることがありますので、関係する案件を対応する場合は最新の情報を必ず確認するようにしましょう。
各項目関連するサイトを掲載しておりますので、案件では必ず各サイトを確認してください。
変更事例:アレルゲン表示義務に「くるみ」が追加(2025年3月31日施行)
これからご紹介する法律の中でも、ECサイトやLP制作では薬機法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)と食品表示法が関係のある案件に関わることがあります。
デザイナーがテキストのチェックを任されるケースは滅多にありませんが、判断に迷った場合は専門の方に相談することを検討してみてください。
著作権法
他人が創作した作品(画像、文章、音楽、デザインなど)を無断で使用することを禁止する法律です。
デザイナーが頻繁に関わる法律の一つです。
制作で気をつけること
- フリー素材やフォントも利用規約を必ず読む。
- 商用利用可能か確認する。
- クレジット表記が必要か確認する。
- 加工・改変が可能か確認する。
- AIが生成した画像や文章を利用する場合、利用規約や著作権の扱いを必ず確認する。
NG例
- 他サイトの画像を無断でダウンロードして使用する。
- Google画像検索で見つけた写真をスクリーンショットをして使う。
- 他社ロゴを無断使用する。
関連サイト
- 文化庁 著作権:https://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/
- 公益社団法人著作権情報センター: https://www.cric.or.jp/
景品表示法
消費者に誤解を与える広告表示を禁止し、公正な競争を守るための法律です。
「盛りすぎ」な表現を取り締まります。
NG例
優良誤認表示(実際より良く見せる)
- 「日本一」、「業界No.1」( 根拠データが必要)
- 「絶対痩せる」「必ず効果が出る」( 断定表現はNG)
- ビフォーアフター写真の加工・別人の使用
有利誤認表示(価格や条件で誤解させる)
- 通常価格で実際に販売したことがないにも関わらず、「通常価格10,000円→3,000円」といった表示をする。
- いつも同じ価格にも関わらず「今だけ限定」と記載する。
制作で気をつけること
数字や実績には必ず根拠を提示する
- 「No.1」は第三者機関の調査結果が必要。
- 調査機関名、調査期間を明記する。
二重価格表示の確認
- 比較対象の価格が適正か。
- 割引期間が適切か。
文字を小さくしすぎないようにする
- 重要な条件は大きく明記。
- 目立つ位置に配置。
大幅に異なる写真加工は控える
- 実物と著しく異なる加工はNG。
関連サイト
- 消費者庁 景品表示法:https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/fair_labeling/
- 事例でわかる景品表示法:https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/fair_labeling/assets/representation_cms201_250410_01.pdf
特定商取引法
通信販売などでトラブルを防ぐため、事業者に一定の情報表示を義務付ける法律です。
記載が必要な項目
必須表示項目(ECサイトの例)
- 事業者の名称(会社名・屋号)
- 代表者名または責任者名
- 所在地(住所)
- 電話番号
- メールアドレス
- 販売価格(送料込みの総額)
- 代金の支払時期・方法
- 商品の引渡時期
- 返品・交換条件
- 特別な販売条件がある場合その内容
定期購入(サブスク)の場合は追加で記載
- 契約期間・回数
- 総額
- 解約条件を明確に、目立つように表示する。
制作で気をつけること
「特定商取引法に基づく表記」ページを作成
- フッターからページに飛べるようにリンクさせる。
定期購入は特に注意する
- 「初回○○円」の表示だけでなく、2回目以降の価格も目立つようにする。
- 最低購入回数を明記する。
- 解約方法を明確にする。
- 最終確認画面に契約条件(支払回数・総額・解約条件など)を明示する。
返品・交換条件は具体的に
- 返品可能期間
- 返品送料の負担
- 返品できない商品の条件
表現NG例
- 「初回500円」だけ大きく書いて、「4回継続必須、総額20,000円」はとても小さく表示する。
- 特商法ページへのリンクがわかりにくい場所にある。
関連サイト
- 消費者庁 特定商取引法:https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_transaction/specified_commercial_transactions/
- 特定商取引法ガイド: https://www.no-trouble.caa.go.jp/
薬機法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)
医薬品、医療機器、化粧品、健康食品などの広告表現を規制する法律です。
正式名称は「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」とされています。
対象商品
- 医薬品
- 医薬部外品
- 化粧品
- 医療機器
- 健康食品(サプリメントなど)
関連サイト
- 厚生労働省 医薬品医療機器等法:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/index.html
- 令和7年の医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)等の一部改正について:https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_58083.html
食品表示法
食品を販売する際に、消費者が正しい情報を得られるよう表示を義務付ける法律です。
記載の必要な内容
一般食品の必須表示項目
- 名称
- 原材料名
- 内容量
- 賞味期限または消費期限
- 保存方法
- 製造者または販売者
- 原料原産地名
- アレルゲン表示
- 栄養成分表示
制作で気をつけること
ECサイトでの表示方法
- パッケージ写真だけでなく、テキストでも必須情報を記載。
- 拡大できる商品画像を用意。
- 表として見やすくレイアウト。
栄養成分表示のデザイン
- 表形式で見やすくする。
- 100gあたり、または1食分あたりで表示する。
賞味期限・消費期限
- 目安の期限を書く。
機能性表示食品・特定保健用食品
- 特定保健用食品(トクホ):消費者庁の許可マークが必要
- 機能性表示食品:届出番号と届出表示を記載
- 栄養機能食品:定められた栄養成分の機能表示が可能
関連サイト
- インターネット販売における食品表示の情報提供に関するガイドブック:https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/food_labeling_act/assets/food_labeling_cms202_220615_02.pdf
- 食品表示基準: https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/food_labeling_act/
- 食物アレルギー表示に関する情報: https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/food_sanitation/allergy/
個人情報保護法
個人情報を適切に取り扱い、個人のプライバシーを守るための法律です。
記載の必要な内容
プライバシーポリシー(個人情報保護方針)
- どのような個人情報を取得するか
- 何の目的で使うか
- 第三者に提供するか
- 問い合わせ窓口
- 個人情報の保管期間
- 開示・訂正・削除の請求方法
- Cookieの使用について(該当する場合)
関連サイト
- 個人情報保護委員会: https://www.ppc.go.jp/
- 個人情報保護法ガイドライン: https://www.ppc.go.jp/personalinfo/legal/
商標法
企業やブランドのロゴ、商品名などの商標を保護する法律です。
制作で気をつけること
ロゴ・社名の使用
- クライアント以外のロゴを使用する必要がある場合は許可を得る。
関連サイト
- 特許庁 商標:https://www.jpo.go.jp/system/trademark/index.html
- J-PlatPat: https://www.j-platpat.inpit.go.jp/
不正競争防止法
不正な方法で競争することを禁止する法律です。
NG例
- 他サイトのデザインをそっくり真似る。
- 他社商品と誤認させる表示をする。
案件対応時に確認するサイト
健康増進法
国民の健康維持・増進のため、食品の虚偽誇大広告を規制する法律です。
表現NG例(健康食品)
- 「糖尿病に効く」
- 「アトピーが改善」
- 「飲むだけで10kg痩せる」
関連サイト
障害者差別解消法
障害のある人もない人も、等しくウェブサイトを利用できるようにするための法律です。
デザイン制作で気をつけること
色のコントラスト
- 背景色と文字色のコントラスト比を確保する。
文字サイズ
- 小さすぎる文字の使用を避ける。
関連サイト
- ウェブアクセシビリティ基盤委員会: https://waic.jp/
- 総務省 みんなの公共サイト運用ガイドライン:https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/b_free/guideline.html
案件対応時の法確認の流れ
1、案件内容を把握する。(商品・サービスの種類を確認)
2、関連しそうな法律を選定する。
3、 案件対応時に確認するサイトで最新情報をチェックする。
4、不明点がある場合は、クライアントまたは専門家へ確認する。
